過剰な母乳指導のこと

6歳差のきょうだいができることになった我が家。娘を産んだ病院はとにかく母乳指導が厳しくて、授乳の際は授乳室へ連れて行き、おむつ換えをした後体重測定をし、授乳をして再度体重を量り(そうしたら何グラム飲んだか解る)、飲みが悪ければ搾乳するか搾乳して置いといた母乳を飲ませるか砂糖水を飲ませる。うちは娘の体は大きいものの吸う力が弱いみたいで、なかなか飲む量が増えずに助産師さんには「生後○日もしたらもっと一度に飲まないといけないのに」と責められ、半ばノイローゼのようになりながら飲ませた記憶があってすごくトラウマになった。その後、出が悪くなり3ヶ月ごろに母乳を止めて粉ミルクのみで育てた。

外に出たら出たで義母は事あるごとに「出よんの?飲みよんの?」と聞いてくるし、赤ちゃん連れだとなぜか年配の女性方って「母乳なの?」って聞いてくるし、今思うと完全に母乳育児に追い詰められてたんだと思う。初産でしかも巨乳なのに出ないというハッタリも加わり、母乳が出ない母親なんて失格…と心のどこかで思っていた。

娘が大きくなり、ママ友ができていろんな話をしていくうちに「うちの産院は、夜中ミルクとか飲ませてくれたよ」なんて言われた。どうやら、市内の別の病院では普通にミルク飲ませてくれる病院なんてたくさんあったようだ。
世の中の産婦さんは皆同じようにやってるんだと思っていたのに。粉ミルクとの混合にした時、助産師さんには「ミルクを薄めて減らして、なるべくおっぱいを吸わせて」と強く言われた私は、罪悪感に苛まれながらミルクを飲ませていた。

今回妊娠して違う病院にかかり、助産師外来にかかったのだけど、母乳のお話をしましょうというのでかなり身構えていた。上のお子さんのときのお話を…と色々説明すると、助産師さんに「初乳(産後1週間以内に分泌される母乳)さえ飲ませたら無理に母乳にこだわらなくてもいいですからね」「1ヶ月健診まで頑張ったら十分」「ミルクでも子供はちゃんと育つんだから」とあっさり言われ拍子抜けしてしまった。娘の時にした苦労は決して無駄ではなかったと思うけど(思いたいけど)、もしかしてこの5年の間にああいうスパルタ母乳育児は下火になったのかしら?あと5年妊娠するのが遅かったら今頃のん気にミルク飲ませることができたかな?でも、きっと初産だと無理だったかな。思うところはいろいろあるけど、今の娘が平均より大きく育って走り回っている姿を見ていたら、なんでもいいやという気にはなった。