優しすぎる人だったから

ポストに1通のお便りが届いていた。何だろう。過去の悪行がバレたか。それとも、私を好きな人からの恋文か。見てみるとNTTの代理店からで、ご丁寧にもフレッツ光の申込書が送られてきた。ど、どんだけ人の傷口えぐる気じゃワレ、と思うのだがもう怒る気にもなれない。配管の都合でできないって言ったのはどの口だ?いやらしいのはこの口か?って代理店の人の頬をつねり回してひねり回したい。まあでも、入れ違いになってしまったのかもしれない。下見前にもう送る手配が済んでいたのかもしれない。私ももう29歳間近、大人にならなければ。と、中を見ると申込書の他に何か入っている。代理店からのご挨拶だ。私達はお客様との出会いを何より大切に考えております。と書いてある。そうか、出会いを大切にしたいから、その縁をより強くするため代理店さんは再々連絡をよこすのだな。そこまで私との出会いを大切にしたいと考えてくれてるなんて…私、怒りで打ち震えている。